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自分を表現できないでいるあなたへ

本当の自分を出すと愛される

 

 

 

 

 

心優しい勇者たちへ

 

 

 

 

 

この春から、勤め先のホテルのロビーでピアノを弾かせていただいているのですが、

色々気づきがあったのでご紹介したいと思います。

 

 

 

私の幼い頃の夢は、ピアニストになることでした。

 

 

 

音楽大学の付属高校、大学と進学し、音楽を専門に学んでいました。

 

 

 

ピアノの実技の試験では、教授等審査員が 15 人ほどピアノの周りをコの字に囲み、

学生の演奏を一人一人採点します。

 

 

 

控え室や廊下で、先に試験を受けている演奏を壁越しに、

緊張しながら数名のグループで順番待ちをしています。

 

 

 

ある学生は、楽譜を膝の上に置きエアーピアノで指を動かしています。

 

 

 

ある学生は、目を閉じて頭の中で曲を再生しながらイメージしています。

 

 

 

ある学生は、ストレッチをしたり、深呼吸をして心身を整えています。

 

 

 

試験を終えた学生が会場から出てくると、控えている私たちに、

ピアノの鳴り方、鍵盤の重み、ペダルの踏み具合などの弾き心地を教えてくれます。

 

 

 

ピアノは普段弾き慣れた自分の楽器を持ち込めないので、

試し弾きのない本番では弾いてみないとピアノの性格がわかりません。

 

 

 

ピアノによって癖があるので、微調整を弾きながらしていくことも必要になります。

 

 

 

さて自分の番が来て会場に入ると、

厳しい眼差しの審査員がピアノを囲んで待機しています。

 

 

 

私の頭の中は、

 

「暗譜を忘れてしまうのではないか」

「よくミスるあの部分を上手く弾けるか」

「準備してきたテンポ通り弾き通せるか」・・・

 

といった心配で渦巻いています。

 

 

 

曲家の楽譜に書かれた指示と、

先人たちによって引き継いできたニュアンス、

一般化されたパターンの中で、

審査員の多くに受け入れられる表現法を学んできました。

 

 

 

自分というフィルターを通して音楽になりますが、

一定の決められた枠があり、学生のうちはそれを超えないように、

標準的な演奏が求められているような印象があります。

 

 

 

審査員、しかもこの時にたまたま担当になった教授等に、

評価されるような万人向けの演奏をしないと合格できないと感じていました。

 

 

 

目的は、審査員に受け入れられて高得点を採ることであり、

皆がするお決まりの表現を借りて器用に演じることであると解釈した私は、

自分の行きたいところとの違和感を覚えていました。

 

 

 

だんだんと成長するにつれ、心と身体がつながってくると、

音楽も自然な緩急や強弱が出てくるのですが、

当時は、「他人の言葉を言わされている」、

「既存の型にはめられている」と感じ、反発していました。

 

 

 

逆に、ファンが集まるライブなどでは、観客がその演者のことが好きだという空間があります。

 

 

 

その好意的な雰囲気の中で自分を出せるわけですが、

試験やコンクールでは減点方式なので、このような排他的な雰囲気の中で勝つためには、

平均以上のテクニックと表現力、外見的な美しさ、受け入れられる程度の個性も必要になってきます。

 

 

 

試験の最中、演奏が上手くないと、

鉛筆が転がる音や、落胆や退屈の溜息が聞こえてくることもあります。

 

 

 

その「拒否の音」が聞こえると、ますます萎縮して評価されている受身の側の方へ流れていきます。

 

 

 

当時から 20 数年経った私は、

長いブランクを乗り越え、

勤め先のホテルのロビーでピアノを弾かせていただいているのですが、

時々、曲の合間にあたたかな拍手を下さることがあり、

拍手を頂いた前と後では、音が全く違って聴こえたという経験を最近しました。

 

 

 

あたたかな拍手の後の私の音は、厚みと深みと温もりと光沢が明らかに増したように感じました。

 

 

 

このことからも、音楽とはコミュニケーションなのだと思います。

 

 

 

聴いてくれる人や場所によって、自分の音楽も変わっていくことがわかり、

このことは音楽に限らず言えることだと思います。

 

 

 

あなたも色々な方法で表現することがあると思いますが、

あなたが本当の声で話をしたり、本当の心で何かを伝えると、

それに共感してくれる人があなたの周りに集まってきます。

 

 

 

そういう共感し合える仲間を大切にしていくと、

自分に自信をもつことができるようになっていきますし、

自然な自分でいられることで、自分を存分に発揮することができます。

 

 

 

だから、自分の本当に大切にしたいものを大切にしてくださいね。

 

 

 

評価というのは、人それぞれ、時と場合によっても変化していきますが、

自分を表現することは、その時その時を生きているということになり、

揺るがない自分を積み上げていきます。

 

 

 

表現に正解も終わりもないですが、

その時その時にできることを、

精一杯心を込めて、楽しみながら打ち込んでいくと、

だんだん道が開けていきますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本来の自分を取り戻し、

喜び楽しむ日々を送られることを、

いつも応援しています。

 

 

 

今日も生かされていることに、

ありがとうございます。

 

 
森山 華伊

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